11月16日と17日にカリフォルニア州アナハイム市で開催された“Final Fantasy XI Fan Festival 2007”では,各種イベント(関連記事)のほかに,開発者がステージに上がってのプレゼンテーションが行われた。
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16日の午前中に行われたのは,世界設定などを担当しているプランナーの岩尾賢一氏による「ヴァナ?ディールの歴史」だ。
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おそらく,拡張パック第4弾の「ファイナルファンタジーXI アルタナの神兵」を公開する前に,ファン達の知的好奇心を煽る目的で行われたようだが,水晶大戦時代の歴史についてはこれまでにも詳しく公開されたことはなく,日本のファンにとっても興味深いだろう。世界観に没入したプレイを楽しむには,不可欠な情報だ。
さて,岩尾氏は,日本戦国期の兜のレプリカを頭につけてステージに登場し,台本を読みながらではあったが,冒頭は英語でジョークを連発するなど,場の雰囲気を盛り上げていた。
本題のヴァナ?ディール史については,岩尾氏が日本語で解説したものを,通訳が英語に直していくという形式で行われたが,会場に集まったアメリカのファン達は,お気に入りの種族が出てくるたびに歓声や拍手を送り,気に入らない種族の歴史にスポットライトが当てられるとブーイングを浴びせるなど,かなり興奮していた様子。初日から非常にボルテージの高いイベントであった。
以下,岩尾氏が日本語で解説した部分を,氏の言葉を忠実に抜き出し,英語で行われた部分は,翻訳して紹介しよう。
Age of Exodus
今から800年ほど前。天晶歴がまだ指で数えられるくらいの昔のこと。クォン大陸には少数のヒューム族がいくつかの部族に別れて暮らしていたようです。また,ミンダルシア大陸には,それより昔からヤグードが住んでいたようです。え? なぜ“ようです”なんて言い方をするのかって? この時代にはヒューム族もヤグード族もまだ文字を持っていなかったんですね。ですから,その時代について詳しいことは分かっていないんですよ。
それが今から600年ほど前,そうですね天晶歴で190年ほどになると,クォン大陸のさらに北にある大陸から渡ってきた狩猟民族エルヴァーンの定住地がクォン大陸北部に建設されました。きっと,豊かな獲物を求めてやってきたのでしょう。そして,天晶歴200年頃になると,どこから来たのかははっきりしていないですが,ミンダルシア大陸に放浪の民タルタル族が渡ってきて,サルタバルタ平原に腰を落ち着けました。
さらに、天晶歴220年頃になると,ゼプウェル島に住んでいたガルカ族が,アンティカ族との戦いに敗れ,クォン大陸南部に移住してきました。
(英語で) このようにして,これら5部族が一つの大陸で共存するようになりました。Age of Conquerorの始まりです。
Age of Conqueror
ところで皆さんは,タルタルと聞いて最初にイメージするものはなんですか? (カワイイ!などの歓声があがる) 小さい? 弱い? (会場で笑いが起こる)
(日本語に戻り) どれも正解なことだと思います。でももう一つ大切なことがありますよね。そう,魔法です(ここで来場者の一人がMahou!と叫び,岩尾氏が吹き出してしまう)。
天晶歴219年にタルタルの少女,後の“星の神子リミララ”が魔法を発見してから,それまで静かにひっそりと暮らしていたタルタルの生活は,大きく変わることになりました。小さな部族単位でいがみ合っていたタルタルの族長達は,和解してウィンダス連邦を形成したのです。(ここで大歓声の後に,それをかき消すかのようなブーイングが起こる)
そして,さらにより豊かな土地を求める大規模な開拓運動が(北や東に向かって)始まりました。彼らが最初にターゲットにしたのは,同じミンダルシア大陸に古くから住んでいた,ヤグード族の土地だったのです。ヤグードは,初めて目にする魔法の力におののき,いとも簡単に自分よりもずっと小さなタルタル族に屈してしまいました。彼らの目には,魔法は奇跡にしか見えなかったのです。(再び大歓声とブーイング)
さて,破竹の勢いでミンダルシア大陸を制覇したウィンダス連邦が,次に目をつけたのはジュノ海峡を挟んで目と鼻の先の広大なクォン大陸でした。そこには,すでに強靱な肉体と勇猛な精神を持つエルヴァーン族が部族ごとに分かれて暮らしていました。けれど,魔法を独占するウィンダス戦闘魔道団の敵ではなく,ノルバレン地方が占領されてしまいました。(またまた大歓声とブーイング)
そして,軍事の天才ルンゴナンゴ大魔元帥が登場すると,クォン大陸の全土がその軍門に下ることになったのです。
(英語で) タルタルを使用している皆さんはどれくらいいますか(大歓声が起こる)。
では,そのプレイヤー達は,自分の友達に「タルタルは昔,ヴァナ?ディールを支配していた」って自慢できますね(会場が爆笑)。
Rise of Sand'Oria
次は「サンドリアの勃興」です(割れるような歓声が上がったあと,唸るようなブーイング)。エルヴァーンのプレイヤーはどれくらいいます? 皆さんの先祖だって,ウィンダス連邦の支配にずっと甘んじていたわけではありませんよ。とはいえ,それは,一人の英雄,ランボル?ドラギーユの誕生まで待たねばなりませんでした。みなさんは彼が誰だかお分かりですね。そう,前国王デスティン,そしてトリオン王子らのご先祖様です。
彼はクゥダフ族と同盟を結ぶと,タルタル族の影響を脱して再びクォン大陸をエルヴァーンの手に取り戻すことに成功。(数人の男性がイェーイ!と叫んだ後に大ブーイングが)こうして,サンドリア王国が建国したのです!
Bastuk Independence
次は,バストゥークの独立についてです。ようやくあなた達のストーリーの時間ですよ。(大歓声) えっ,それまで彼らはどうしていたのかって? みなさんすでにご存じのように,ガルカは人口が増えることがまずありません。ヒュームも昔からクォン大陸に住んではいましたけれど,その人口は少数でした。しかも、その多くは草もまばらな荒れ地の広がる辺境に住んでいました。ですから,大陸の覇権に関わるチャンスはなかったんです。
しかし,しかしです。エルヴァーンがチョコボの牧草地に適せぬ不毛の地とバカにし,タルタルが魔法を運用しても作物が育たぬ無用の地と見捨てた土地は,実は莫大な恵みの土地だったのです。バストゥーク出身の方ならよくご存じですよね。そう,ミスリル,ゴールド,プラチナ,その他鉱物資源の宝庫だったのです。
グスゲン山で巻き起こったゴールドラッシュに端を発して,世界中から集まってきたヒュームの鉱山労働者達。彼らが自分達の上前をはねるだけの支配者,サンドリアに反感を持つのは当然のことでした。やがて,鉄腕マイヤーという有能な指導者を得たヒューム族は,持ち前の技術力を活かしてバストゥーク砦を建築。ガルカ族と手を組み,当時無敵と思われていた王立騎士団を破ることに成功しました。こうしてバストゥーク共和国が誕生したのです。
流れ者が集まっていたバストゥーク共和国は,世界中の政府や軍隊の利点を比較検討し,斬新な制度を築きあげました
引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト
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